ドラマ・映画制作局 ポストプロダクション部の松山です。
ポスプロ部では主に映画・ドラマのデータ管理〜オフライン編集を行なっています。(グレーディングからオンライン編集まで行うこともあります)
作品や媒体によってワークフローは様々ですが、今回は映画ドラマで撮影素材を受領してからオフライン編集までの大まかな流れについて、一例を書いてみようと思います。
(オフライン編集→簡単にいうと物語を組み立てる作業です)
仕込み。
まずはバックアップと準備です!(バックアップは別部署で行うこともあり、その場合はフライン用の映像と音声の素材を支給してもらいます)
日々撮影済みのメディアを受け取ったらコピーソフトを使用して2つ以上のHDDにバックアップを取り、整理します。(MacのFinder上で撮影素材のコピーはしません!)
コピーソフトを使うのは破損なくデータコピーできているかチェックできたり、ログ作成などもできるからです。
たかがコピーと思われるかもしれませんが、キャスト・スタッフの魂のこもった大切な素材のコピーです。非常に責任のある重要な作業です。
コピーした素材は全て確認し、万が一映像に問題があったり、気になる点があれば撮影スタッフと共有します。
バックアップが終わったら必要に応じてオフライン編集用の映像を作り、仕込みを行っていきます。
映画は基本的に映像と音声は別撮りなので、まずは映像素材と音声素材のタイミングを合わせなくてはいけません。
タイムコードがシンクされている素材だと合わせるのが楽ですが、いろいろな制約でそれが出来ないこともあります。
そういう時は編集ソフトの同期機能やプラグインで波形を元に合わせていきます。
それでも合ってくれない時はカチンコを見ながら地道に映像と音を合わせていきます!
そのほか、どのシーンのどのカットなのか分かりやすいようにクリップの名前を変えたり、編集のための下準備を行なっていきます。
仕込みがうまくいっていないとスムースに編集が行えません。
繋ぐ。
仕込みが終わったらいよいよ編集作業に入ります!
僕はPremiereで行うことが多いですが、たまにDavinci Resolveでやったりもします。この辺は作品によって様々です。
まずは監督の割り本(カット割が書き込まれた台本)や記録さんから送られるスクリプトシートなどを参照に編集していきます。
こうしたらよくなるかな?など思うところはいろいろ編集を試しながらお尻まで繋いでいきます。
ひととおり繋いだら監督ラッシュ(試写)を行い、よりよくなるよう直していきます。
シーンの順番を変えたり、丸ごとカットしたり、台本から変わることもざら。物語は編集で再構築されていきます。
ラッシュを繰り返し、いろいろな試行錯誤を経てついにピクチャーロック(ピクチャーロック→映像の順番が決まること)!オフライン編集が終了します。
ロックしたら次の部署へとバトンタッチ、カラーグレーディング、オンライン編集、MAなどなど最終的な仕上げ工程へと進みます。
作品が完成するまでもう少しです。
以上、大雑把ですがオフライン編集が終わるまでの流れの一例でした。(実際は様々な打ち合わせをしたり、CG部へのデータ出しをしたり他にも工程があります)
いろいろと迷ったり、時間的に辛かったりすることもありますが、とてもやりがいのある仕事です!サイコーです。
最後に告知を!
編集を担当させていただいた映画「滑走路」が11月20日より公開となります!
東京国際映画祭の特別招待作品として11月3日に上映されますので、そちらで一足先にご覧いただくこともできます!
たくさんの人に見ていただけると嬉しいです。
余談ですが、「滑走路」の大庭功睦監督、なんと同じ中学校の1学年上の先輩です!
しかも同じバスケ部の、、、。こんな形でお会いするとは、、、。
すごいですよね、すごい確率ですよね!ビックリするようなことがあるものですね!
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https://kassouro-movie.jp