映像事業本部
ドラマ・映画制作局ディレクション部
助監督のカワムラと申します。
最近の作品では
★huluで全話配信中
日本テレビ 深夜ドラマ(シンドラ)
出演:Snow Man
(岩本照、ラウール、渡辺翔太、目黒蓮)
「簡単なお仕事です。に応募してみた」
https://www.ntv.co.jp/oshigoto/
★2020年 6/21(日) 21:00~放送
テレビ朝日 ドラマスペシャル
出演:阿部サダヲ・松たか子
「スイッチ」
https://www.tv-asahi.co.jp/switch/#/?category=drama
(敬称略)以上の作品に、サード助監督として携わりました。
ブログを書くにあたり、
どうしたら私の足りない語彙力で
少しでも楽しんで頂ける記事が書けるのか…と悩んだ結果、自粛期間を利用してイラストを描いてみました!
今回のテーマとしては、
「映像業界へ進学や就職を
考えている方へ向けた記事」です。
このテーマにした理由は、
私が映像関係の仕事に就きたいと思った際に、
「助監督 仕事」「助監督 とは」等とネットで検索しても詳しいことは結局わからず
モヤモヤした経験があります。
今後、映像業界に興味がある方々が、
私のように何となく助監督について調べた際、この記事が参考になったらいいなという想いです。
映像業界は何故厳しいのか
よく「映像業界は厳しい」
と耳にすると思います。
では、何故「厳しい」のか……
助監督の1日のスケジュールで
考えてみましょう。
(※:今回の記事はドラマの助監督<サード>についてです。バラエティ番組や情報番組のスタッフさんとは異なる点が多いので注意!)
準備期間について
ドラマ・映画を制作するにあたり、
まず撮影に向けての「準備期間」があります。
連続ドラマだと約1~2カ月程です。
この期間は他の職業と変わらず、
いわゆる定時出勤・定時退勤が基本ですが、
撮影が近付くと、どうしても終電間近で帰ることが多いです。
助監督サードの準備期間の仕事内容としては、主に
★美術や画面に関する原稿作成
★知識が足りない場合のリサーチ
★時代劇や医療の場合は考証の確認 など…
基本的にデスクワークです。
準備期間は、体力的な厳しさよりも
精神面とヘルニアに怯える期間です。
現場期間について
ロケでは、主に人が居ない時間帯を狙うことにより基本的に朝は始発出発、遅くても7時頃には集合します。
現場での助監督サードとしての役割は主に、
★小道具など美術に関する物の把握と監督や俳優部への説明
★俳優部の代わりにカメラ前に立つ、危険が無いか確認の代役(スタンドイン)
★カット割りを理解し、映っている物を確認 など…
準備期間と打って変わって1日中、
身体も脳もフル回転です。
バラシ(片付け)も合わせると終わり時間は
22時以降になることが多くなります。
現場期間は私の経験上では約1~3カ月間程ですが、中には半年ほど続く作品もあるそうです。
そして、これは映像業界だけでなく
どの職業にも言える話しですが、
現場では厳しく指導されることもあります。
その生活が長くて半年間…
これが世間で言われる
「映像業界は厳しい」
の理由なのではないかと思います。
それでも助監督を続けている理由とは…
なんと言ってもご飯が美味しい!!
撮影のために地方へ行くこともありますが、
この仕事をしていないと行くことの無い場所の美味しい物が沢山食べられて幸せです。
よく「憧れの有名人に会える!」という人は多いですが、学生の頃に見ていた映画の監督や、何回観ても号泣してしまう大好きな作品の監督と仕事が出来る事になった時の喜び、
その監督の作品に携われる喜びが大きかったです。
こちらもあるあるだとは思いますが
エンドクレジットに自分の名前が載っているのを見ると
この作品の間、自分は一生懸命に生きていたんだなあと実感出来て
4年目の今でも嬉しく思います。
序盤でツラい事も多く書いてしまいましたが、
このように、映像業界でないと経験出来ない事が多くあり、
とても魅力的な職業だと私は思います。
最近は、映像業界も働き方が少しずつですが見直されています。まだまだ改善すべき問題は沢山あるかと思いますが、
問題のひとつである
“人手不足”が解消されると
準備担当と現場担当で交代が出来たり、
1人ではやり切れない量の仕事を分担出来たり…など、たった1人増えるだけで、今よりもっと作品の質が上がると思います。
今回の記事を読んで、
どうせ厳しいんでしょう…という気持ちから、
自分が映像業界へ進むことで、もっと良い作品が世に生まれるんだ!という強い気持ちに
変わってもらえたら嬉しいなと思います。
ぜひ、映像業界への進学・就職を今一度ご検討ください!
長々と失礼致しました。
最後まで読んで頂きありがとうございます! カワムラ